夏の夜空を彩る首都圏最大級の花火大会として人気の板橋花火大会と戸田橋花火大会。
荒川を挟んで同日同時刻に開催されるこの2つの花火大会は、どちらで観覧すべきか迷う方も多いのではないでしょうか。
両大会は1951年から続く歴史ある姉妹花火大会で、合計約15,000発もの花火が夜空を彩ります。
しかし、打ち上げ数や来場者数、最寄り駅のアクセス状況には違いがあり、観覧場所選びは重要なポイントです。
本記事では、板橋花火大会と戸田橋花火大会の歴史や特徴、打ち上げ場所、来場者数、アクセス方法などの違いを現地で撮影した写真を使って解説します。
混雑状況や観覧のしやすさも比較しているので、どちらの会場で花火を楽しむか決める際の参考にしてください。
この記事のポイント
- 1950年の境界変更を記念して始まった両花火大会の基本情報と歴史的背景
- 花火の打ち上げ数や大玉花火の規模など打ち上げ規模と見どころの違い
- 板橋側約55万人、戸田側約45万人の来場者数と混雑状況の比較
- 各会場への交通手段や所要時間など最寄り駅とアクセス方法の詳細
板橋花火大会と戸田橋花火大会の違い|板橋側の歴史・始まった経緯・場所や打ち上げ数・最寄り駅を解説
- 板橋花火大会と戸田橋花火大会の基本的な違い
- 板橋花火大会の歴史と成り立ち
- 板橋花火大会の開催場所と会場の特徴
- 板橋花火大会の打ち上げ数と来場者数の詳細
- 板橋花火大会へのアクセス情報
板橋花火大会と戸田橋花火大会の基本的な違い
荒川を挟んで同日同時刻に開催される板橋花火大会と戸田橋花火大会。
この二つの花火大会は「姉妹花火大会」とも呼ばれており、1951年から続く歴史ある夏の風物詩として多くの人々に愛され続けています。
現在では合計約15,000発もの花火が夜空を彩ると言われており、首都圏でも最大級の規模を誇る花火大会として知られています。
しかし、同じ日に開催されるとはいえ、両大会にはいくつかの違いがあるようです。
最も分かりやすい違いは観覧場所でしょう。
板橋花火大会は東京都板橋区の荒川河川敷で開催され、一方の戸田橋花火大会は埼玉県戸田市側で実施されています。
打ち上げ数については、2025年の情報によると板橋側が約7,500発、戸田側も約7,500発となっています。
来場者数を見ると、板橋側が約55万人、戸田側が約45万人と板橋側の方が多くなる傾向があります。
興味深いことに、どちらの会場からも両岸の花火を楽しめるため、アクセスの良さや帰り道の便利さを考慮して観覧場所を選択する人が多いようです。
板橋花火大会の歴史と成り立ち
板橋花火大会の始まりは1950年の東京都板橋区と埼玉県戸田町の境界変更にさかのぼります。
当時は複雑に入り組んでいた境界線を整理したことを祝う記念行事として企画されたと言われています。
翌1951年8月18日に「戸田橋花火大会」として戸田町主催、板橋区後援で第1回が開催されました。
その後1952年からは両自治体の共催となり、現在まで続く同時開催の形がスタートしたのです。
名称については時代とともに変化しており、1988年の第30回から現在の「いたばし花火大会」となっています。
2025年で第66回を迎えるこの歴史ある大会は、東京23区内では唯一15号玉(尺五寸玉)を打ち上げる花火大会として知られているのが特徴です。
下の写真は都営三田線「西台駅」の駅前ロータリーにある板橋区の観光案内板です。
こちらにも板橋の花火大会が紹介されており、地域の伝統的なイベントとして位置づけられていることがわかります。

いたばし史跡観光案内板(都営三田線:西台駅)
板橋花火大会の開催場所と会場の特徴
板橋花火大会の会場は東京都板橋区の荒川南岸河川敷です。
広大な河川敷を活用した会場設営により、多くの観覧者が快適に花火を楽しめる環境が整備されていると言われています。
観覧エリアは複数に分かれており、1~4エリアや芝生広場、14~17エリア、硬式野球場、軟式野球場などがあります。
平成5年には観覧しやすいよう土手が階段状に整備され、現在の観覧環境が完成したとのことです。
荒川という大河川を舞台とした開放的な環境のため、300メートルにわたる「ナイアガラの滝」など大規模な演出も可能となっています。
対岸の戸田側との合同演出により、他では見られないスケールの花火ショーが実現されているのも大きな魅力でしょう。
ちなみに、現在の荒川に架かる戸田橋は4代目のもので、昭和53年に新たに架橋されたものだそうです。
板橋花火大会の打ち上げ数と来場者数の詳細
板橋花火大会では約7,500発の花火が打ち上げられます。(2025年公式発表)
対岸の戸田側と合わせると総数約15,000発となり、首都圏最大級の規模を誇ります。
特に注目すべきは大玉花火の多さです。
都内の花火大会では通常4号玉から8号玉がほとんどの中、こちらでは10号玉を54発も打ち上げているそうです。
さらに東京最大の15号玉(尺五寸玉)も登場し、23区内では唯一の迫力ある花火を体験できるのが大きな見どころとなっています。
来場者数は例年約55万人で、戸田側の約45万人と比べて多くなっています。
興味深いデータとして、1952年の第2回大会では約15万人の人出があったそうで、当時の板橋区人口約24万人を考えると非常に大きなイベントだったことがうかがえます。
#いたばし花火大会2025 開催決定!
開催日は8月2日(土)19:00~20:30
荒天中止(順延開催はありません)詳しくは公式サイトをチェック!https://t.co/JQ10hTIwWX#いたばし花火大会 #板橋区 #花火大会 pic.twitter.com/xgMDWKkOOp
— いたばし花火大会 (@itabashihanabi) May 19, 2025
板橋花火大会へのアクセス情報
板橋花火大会へのアクセスは複数の路線が利用できるのが便利なポイントです。
主な最寄り駅と所要時間は以下のようになっています。
【主要アクセス駅】
- 都営三田線:高島平駅・西台駅・蓮根駅(各徒歩約20分)
- JR埼京線:浮間舟渡駅(徒歩約20分)
- 東武東上線:成増駅・東武練馬駅から国際興業バス利用
【観覧エリア別おすすめ駅】
- 1~4エリア・芝生広場付近:都営三田線「高島平駅」
- 14~17エリア・野球場付近:都営三田線「蓮根駅」
なお、最寄り駅である浮間舟渡駅はJRということもあり大変混雑すると言われています。
しかし、板橋側は都営三田線とJR埼京線の2路線があるため、戸田側と比べて混雑が若干分散される傾向があるようです。
東京都民であれば、帰り道を考慮して板橋側から観覧するのが良いでしょう。
個人的には、いたばし花火大会の最寄り駅の中でも都営三田線の西台駅がおすすめです。
駅前には商業施設が充実しているため、花火大会に向かう前の買い物や休憩に便利だからです。
板橋花火大会と戸田橋花火大会の違い|戸田側の歴史・始まり・場所・打ち上げ数・最寄り駅を写真解説
- 2025年の両花火大会開催概要
- 2025年戸田橋花火大会の新しい取り組み
- 戸田橋花火大会の歴史と発展
- 戸田橋花火大会の開催場所と特徴
- 戸田橋花火大会の打ち上げ数と来場者数
- 戸田橋花火大会へのアクセス情報
2025年の両花火大会開催概要
2025年の両花火大会は荒川を挟んで同時開催されます。
開催概要は以下のようになっています。
いたばし花火大会・戸田橋花火大会:開催日程・時間
開催日:2025年8月2日(土)
時間:19:00~20:30
第66回いたばし花火大会
公式サイト:https://itabashihanabi.jp/
第72回戸田橋花火大会 SkyFantasia
公式サイト:https://www.todabashi-hanabi.jp/
開催可否について
- 荒天時:順延なしで中止
- 少雨時:決行予定
2025年の新しい取り組み
戸田側では東側エリアに「ラグジュアリーシート」などの新席種が登場すると発表されています。
これにより、打ち上げ地点により近いポジションでの観覧が可能になり、花火が目の前まで迫ってくるような臨場感を体験できる特別席が新設されるとのことです。
両大会とも有料観覧席が設けられており、新設される席種では、これまでよりもさらに打ち上げ地点に近いポジションで大迫力の花火を楽しめるようになっています。
戸田橋花火大会の歴史と発展
戸田橋花火大会は板橋花火大会と同じく1950年の境界変更を記念して1951年に始まりました。
第1回は戸田町主催、板橋区後援の形で実施され、翌1952年から両自治体による共催となっています。
戸田側では一貫して「戸田橋花火大会」の名称を使用しており、2025年で第72回を迎えます。
1985年の埼京線開通をきっかけに交通の便が向上し、市外からも多くの来場者が訪れるようになったと言われています。
興味深いエピソードとして、1964年は東京オリンピック開催に合わせて9月19日に開催されたそうです。
また、有料観覧席は2006年の第54回大会から設けられ、シングル席、ペア席、グループ席など多様な席種が用意されてきたとのことです。
下の写真は戸田公園駅前の荒川沿いの道路歩道にある「戸田橋の花火」のレリーフです。
このエリアの一大イベントとして地域の人々に親しまれていることがうかがえます。

戸田橋の花火:レリーフ(戸田公園前の歩道)
戸田橋花火大会の開催場所と特徴
戸田橋花火大会の会場は埼玉県戸田市の荒川北岸河川敷です。
荒川戸田橋上流の戸田市側河川敷を使用し、広大な河川敷空間を活用した花火大会となっています。
打ち上げ場所と観覧会場の距離が近いのが特徴で、花火が頭上に降り注ぐような迫力ある体験ができると評判です。
2025年には東側エリアに新たな席種が設置され、さらに打ち上げ地点に近いポジションでの観覧が可能になります。
板橋側と同様に荒川という大河川環境を生かし、対岸との合同演出で視界いっぱいに広がる花火ショーを実現しています。
国内でも非常に珍しい川を挟んで向かい合う形のレイアウトにより、他では体験できない壮大なスケールの演出が楽しめるのが大きな魅力です。
下の写真は戸田橋花火大会の会場近くにある戸田市の案内板です。
板橋区と同じく、こちらでも花火大会が紹介されており、両自治体が共にこのイベントを大切にしていることが感じられます。
戸田橋花火大会の打ち上げ数と来場者数
戸田橋花火大会では約7,500発の花火が打ち上げられます。
対岸と合わせて総数約15,000発の花火が荒川の夜空を彩ります。
戸田側でも10号玉を含む大玉花火が打ち上げられ、遮るもののない河川敷環境で息を呑むほど美しい大輪の花を楽しめるそうです。
板橋側との合同プログラムにより、両岸がシンクロした演出やグランドフィナーレも大きな見どころとなっています。
来場者数は例年約45万人で、板橋側と比べてやや少なめと言われています。
しかし十分に大規模な花火大会であり、半世紀以上の歴史を持つ地域の伝統行事として多くの人々に愛され続けているのは間違いありません。
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戸田橋花火大会へのアクセス情報
戸田橋花火大会のアクセスはJR埼京線が中心となります。
最寄り駅と所要時間は以下のようになっています。
最寄り駅・アクセス情報
- JR埼京線「戸田公園駅」が最寄り駅
- 東側会場まで:徒歩約20分
- 西側会場まで:徒歩約40~50分
- JR埼京線「浮間舟渡駅」からも徒歩約32分(混雑時はさらに時間がかかる可能性あり)
当日の交通規制
- 規制時間:午後5時~9時30分頃
- 自動車・自転車の通行制限あり
- 会場への車でのアクセス不可(事前購入制有料駐車場以外)
アクセスの注意点
戸田側はJR埼京線のみのため、板橋側と比べて混雑が集中しやすいと言われています。
混雑状況によって所要時間が大幅に延びる可能性があるため、公共交通機関の利用が必須となります。
埼玉県民であれば帰り道を考慮して戸田側から観覧するのが良いでしょう。
花火大会当日は戸田側・板橋側どちらも混雑しますので、時間に余裕を持った来場をおすすめします。
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板橋花火大会と戸田橋花火大会の違いについて総括
以下、記事のポイントをまとめます。
まとめ
- 両大会は2025年8月2日(土)19:00~20:30に荒川を挟んで同時開催
- 1950年の境界変更を記念して1951年から始まった歴史ある花火大会
- 板橋側が第66回、戸田側が第72回を迎える姉妹花火大会
- 板橋側は約7,500発、戸田側は約7,500発、両岸合計約15,000発の花火が打ち上げられる
- 板橋側では東京最大の15号玉(尺五寸玉)と10号玉54発が打ち上げられる
- 300メートルの「ナイアガラの滝」や両岸合同のグランドフィナーレが見どころ
- 板橋側は約55万人、戸田側は約45万人の来場者
- 板橋側の方が混雑するが、2路線利用できるため混雑が分散される
- 戸田側はJR埼京線のみのため混雑が集中しやすい
- 板橋側は都営三田線とJR埼京線の複数駅からアクセス可能
- 戸田側はJR埼京線戸田公園駅が最寄りで徒歩約20分かかる
- 東京都民は板橋側、埼玉県民は戸田側からの観覧がアクセス面で有利