西新井大師参道には、200年以上の歴史を持つ2つの老舗草団子店「清水屋」と「中田屋」が並んでいます。
それぞれが独自の製法と素材にこだわり、参拝客や地元の人々に愛され続ける草団子を提供しています。
本記事では、価格や原材料、営業時間などの違いを詳しく比較。
さらに、よもぎの香りや餡子の甘さの違いなど、実際に食べた感想も交えて解説します。
草団子選びに迷っている方必見!
どちらが好みに合うか参考にしてください。
記事のポイント
- 西新井大師参道にある「清水屋」と「中田屋」の歴史と特徴
- 草団子が西新井大師の名物になった理由
- 清水屋と中田屋の草団子の比較
- 草団子の保存方法や消費期限(賞味期限)
西新井大師の草団子はどっちのお店で買う?老舗2店の特徴を解説
- 西新井大師参道の2大草団子店とは
- 中田屋の草団子の特徴と店舗情報
- 清水屋の草団子の特徴と店舗情報
- 2店の共通点と相違点(営業時間・価格帯)
- 草団子が西新井大師の名物となった理由
西新井大師参道の2大草団子店とは
西新井大師の門前には、江戸時代から続く2つの老舗草団子店が向かい合って店を構えています。
山門の目の前に位置する清水屋は元禄2年(1689年)創業、その向かいにある中田屋は文化2年(1805年)創業と、どちらも200年以上の歴史を誇ります。
この2店の草団子が名物となったのには、興味深い由来が伝えられています。
弘法大師がヨモギを煎じて病人に飲ませ、回復したという言い伝えから、参拝客へのもてなしとして草団子が作られるようになったそうです。
今では、中田屋は国産よもぎ葉を使用し、清水屋は青森県産の乾燥ヨモギを採用するなど、それぞれが独自の味と製法にこだわっています。
両店とも毎日手作りで、売り切れ次第終了という昔ながらのスタイルを守り続けています。
2店の魅力は単に味だけではありません。
店頭での試食サービスや、通りがかる参拝客への気さくな声かけなど、下町ならではの温かみある接客も、多くの人々に愛され続けている理由の一つとなっています。
比較項目 | 清水屋 | 中田屋 |
創業 | 元禄2年(1689年) | 文化2年(1805年) |
営業時間 | 9:00~18:00 | 10:00~17:00 |
定休日 | 不定休 | 木曜日 |
住所 | 東京都足立区西新井1-9-11 | 東京都足立区西新井1-5-12 |
草団子の価格 |
20個入り:900円(税込み) 30個入り:1,300円(税込み) 42個入り:1,700円(税込み) |
20個入り:900円(税込み) 30個入り:1,300円(税込み) |
餡子の種類 |
・こしあん ・つぶあん |
・こしあん ・つぶあん ・しおあん |
清水屋の草団子の特徴と店舗情報
清水屋は元禄2年(1689年)創業の西新井大師草団子の最古参の店です。
西新井大師の山門目の前という一等地に店を構え、代々草団子を作り続けています。
昭和20年(1945年)頃からは品質と量の安定供給を図るため、栽培品種のヨモギを使用するようになり、現在は青森県産の乾燥ヨモギを採用しています。
また、約15年前には上新粉を変更し、より良い草団子作りを目指して材料の見直しも行ってきたとのこと。
現在は12代目が店を切り盛りし、江戸時代から続く伝統の味を守り続けています。
【店舗情報】
住所:東京都足立区西新井1-9-11
電話:03-3890-4122
営業時間:9:00~18:00(品切れ次第終了)
※店内飲食 11:00~18:00(宴会は22:00まで)
定休日:不定休
併設されている日本料理店は2階と3階には日本間2部屋と洋間1部屋があり、最大80人収容可能で、法事や宴会などの団体客も予約で受け付けています。
中田屋の草団子の特徴と店舗情報
中田屋の草団子は、文化2年(1805年)の創業以来、シンプルな材料と確かな製法にこだわり続けています。
上新粉、砂糖、よもぎ、小豆をベースに、新鮮な国産よもぎ葉と十勝産特上小豆を使用し、無着色で仕上げているのが特徴です。
団子は二度搗きによる製法で粘りがあり、よもぎの香りが強く感じられます。
使用する餡は北海道産有機栽培の小豆を使用し、控えめな甘さに仕上げています。
保存料は一切使用せず、毎日手作りで提供しているため、その日のうちの賞味がおすすめです。
近年は「しお」という新商品も登場し、伝統を守りながらも新しい取り組みも行っています。
【店舗情報】
住所:東京都足立区西新井1-5-12
電話:03-3890-2933
営業時間:10:00~17:00(売り切れ次第終了)
定休日:木曜日
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/nakadaya_dango?utm_source=ig_web_button_share_sheet&igsh=ZDNlZDc0MzIxNw==
2店の共通点と相違点(営業時間・価格帯)
両店とも草団子の価格は20個入り900円、30個入り1300円と同じ設定で、日々手作りにこだわり、売り切れ次第終了というスタイルを貫いています。
ただし、清水屋では42個入り(1700円)も用意されており、大人数向けの選択肢があるのが特徴です。
メニューの種類では、両店ともこしあんとつぶあんを販売していますが、中田屋では新商品の「しおあん」も加わり、バリエーションを広げています。
また、中田屋ではくずもちや有平糖など、草団子以外の和菓子も取り扱っています。
営業時間は、清水屋が9:00~18:00、中田屋が10:00~17:00と、清水屋の方が長い時間の営業しています。
定休日は中田屋が木曜日と定められているのに対し、清水屋は不定休となっています。
また、清水屋は日本料理店も併設しているのが大きな違いです。
2店の共通点と相違点まとめ
■価格・商品構成の違い
- 清水屋は42個入り(1700円)の設定あり
- 中田屋は「しおあん」も販売
- 中田屋は草団子以外にくずもちや有平糖も販売
- 清水屋は日本料理店を併設
■営業形態の違い
- 営業時間:清水屋(9:00~18:00)、中田屋(10:00~17:00)
- 定休日:清水屋(不定休)、中田屋(木曜日)
■共通点
- 20個入り900円、30個入り1300円
- こしあん・つぶあんの取り扱い
- 手作り・売り切れ次第終了
草団子が西新井大師の名物となった理由
前述の通り、西新井大師の草団子は弘法大師(空海)が病人にヨモギを煎じて飲ませ、回復させたという言い伝えから始まりました。
この逸話と食文化が結びつき、参拝客に振る舞われるようになったことで、次第に西新井大師の名物として定着していきました。
約25年前までは門前の飲食店7軒中6軒で草団子を販売していたそうです。
時代とともに店舗数は徐々に減少し、特にコロナ禍の影響もあり、現在は清水屋、中田屋、田口屋菓子舗の3軒が伝統を守り続けています。
西新井大師は関東厄除け三大師の一つとして知られ、正月や風鈴祭りなど四季折々の行事で多くの参拝客が訪れます。
参道には草団子を勧める売り子の明るい声が響き、お寺の雰囲気と共に門前町らしい賑わいを作り出しています。
古くから続く草団子の伝統は、この土地の歴史と文化を今に伝える大切な要素となっているのです。
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- 清水屋と中田屋の草団子|原材料の比較
- 草団子1個あたりのグラム数
- 餡子の量(グラム数)を比較
- 保存方法と消費期限(賞味期限)の違い
- パッケージと手提げ袋の比較
- 清水屋と中田屋|草団子の食感や色、風味の違い
清水屋と中田屋の草団子|原材料の比較
それではここから具体的に清水屋と中田屋の草団子を写真を元に比較検証していきます。
包装紙を開いた後のパッケージのデザインはこちらです。
まずは気になる【原材料】の違いから見ていきます。
まずは清水屋の草団子の原材料はこちらです。
清水屋の草団子|原材料
- 上新粉(国産)
- あずき
- 砂糖
- よもぎ
- 食塩
- トレハロース
- 酵素(大豆由来)
- 着色料(黄5・青1・赤102)
次に中田屋の草団子の原材料表示はこちらです。
中田屋の草団子|原材料
- 上新粉
- 砂糖
- よもぎ
- 小豆
- トレハロース
- 酵素(小麦、大豆由来)
注目すべき点は「着色料」の使用有無です。
これが両店の製法における最も大きな違いといえるでしょう。
草団子1個あたりのグラム数
続いて、より詳細な比較として草団子1個あたりの重さを検証します。
どちらも20個入り箱の中から同じ位置にある団子を選び、タニタ製の精密スケールで計測しました。
まずは清水屋の草団子の1個あたりグラム数はこちらです。
次に中田屋の草団子の1個あたりグラム数はこちらです。
興味深いことに、両店の草団子は13gと全く同じグラム数(重さ)でした。
これは偶然でしょうか?
和菓子職人の技が極まると13gに収束するのか、それとも門前町の草団子に決まりがあるのか。
気になる謎が生まれました。
今後機会があれば、同じ参道で営業している田口屋菓子舗の草団子の重量も確認してみたいところです。
餡子の量(グラム数)を比較
次に餡子の量について比較していきます。
ネット上では「清水屋の方が餡子が多い」という情報を目にしましたが、実際はどうなのでしょうか。
※今回は20個入りで調べましたが、30個入りだと違う結果になる可能性もありますのでその点はご了承ください。
結果として、20個入りの場合は中田屋の方が餡子の量がやや多いことがわかりました。
ただし、どちらの店も草団子20個に対して十分な量の餡子が入っています。
草団子を食べている途中で「餡子が足りない!」なんてことはまずないでしょう。
保存方法と消費期限(賞味期限)の違い
保存方法と消費期限(賞味期限)の違いについても確認していきましょう。
中田屋は包装紙の裏面に保存方法についての記載がありました。
清水屋は包装紙やパッケージには保存方法についての記載はありませんでしたが、店頭に保存方法についての案内が貼ってありました。
中田屋|保存方法についての案内文
直射日光、高温多湿を避けて保存してください。
清水屋|保存方法についての案内文
冷蔵庫では固くなってしまいます。
直射日光の当たらない場所での常温保存をお勧めいたします。
(夏場は冷蔵庫の野菜室もお勧めです)
両店とも直射日光を避けた常温保存を推奨していますが、清水屋では夏場の野菜室保存にも言及があります。
消費期限は清水屋が【翌日】まで、中田屋が【当日(本日中)】と記載があります。
パッケージと手提げ袋の比較
最後に手提げ袋や包装紙など細部について比較していきましょう。
まず20個入れを購入した時の手提げ袋(ポリ袋)の違いです。
手提げ袋は清水屋がオリジナルデザイン、中田屋は既製品を使用しています。
次に20個入れの草団子に付いていた爪楊枝(ピック)の数の違いです。
爪楊枝(ピック)は清水屋が2本、中田屋が1本付属していました。
最後に包装紙を比較していきましょう。
清水屋の方は両面ツルツルした紙を使用していました。
中田屋は表が和紙のようなざらつき、裏はツルツルした紙になっていました。
このように、同じ草団子でも、店舗によって様々な違いがあることがわかりました。
どちらも長年愛され続けている理由が、こういった細部へのこだわりにも表れているのかもしれません。
清水屋と中田屋|草団子の食感や色、風味の違い
それぞれの草団子を実食して比較してみると、まず見た目の違いが際立ちます。
清水屋の団子は深い緑色、中田屋はより自然な緑色をしています。
開封時には両店ともによもぎの香りが漂いますが、その強さは中田屋の方が際立っています。
食感は両店とも絶妙なモチモチ感が特徴ですが、風味に個性の違いが表れます。
中田屋はよもぎ本来の香りと味わいを強く感じられ、素朴で懐かしい味わいが特徴です。
一方の清水屋は、よもぎの主張を抑えめにした親しみやすい味わいに仕上げています。
餡子の甘さも両店で微妙に異なり、中田屋はよもぎの風味を引き立てるような控えめな甘さ、清水屋は程よい甘さで団子との調和を図っています。
好みは人それぞれですが、よもぎの風味をしっかり味わいたい方は中田屋、バランスの取れた味わいを求める方は清水屋と、お好みで選んでみてはいかがでしょうか。
西新井大師の草団子はどっちのお店で買うべき?清水屋と中田屋の違いについて総括
以下、記事のポイントをまとめます。
まとめ
- 西新井大師参道には、200年以上の歴史を持つ老舗草団子店「清水屋」と「中田屋」がある
- 清水屋は元禄2年(1689年)創業、中田屋は文化2年(1805年)創業
- 草団子の価格は20個入り900円、30個入り1300円と両店で同じ設定
- 中田屋では「しおあん」など独自の新商品も提供
- 清水屋は青森県産乾燥ヨモギを、中田屋は国産よもぎ葉を使用
- 中田屋は着色料不使用、清水屋は着色料を使用している
- 営業時間は清水屋が9:00~18:00、中田屋が10:00~17:00
- 定休日は清水屋が不定休、中田屋が木曜日
- 清水屋は日本料理店も併設し、宴会利用も可能
- 中田屋はよりよもぎの香りを強く感じられる素朴な味わいが特徴
- 清水屋はよもぎの風味を抑えた親しみやすい味わいに仕上げている